第5戦 7月23日・24日:カザン(ロシア)
・結果 第13位 0ポイント(累計:39ポイント 総合第2位)


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

レース後のコメント

13位:室屋義秀

上空で待機している時に雨がかなり強く降っていました。また、レーストラックに向けて雲が邪魔になっていることにも気付きました。これらに意識を取られてしまい、レーストラック上で集中できませんでした。残念です。このスポーツもフライトも好きですが、今日は天候に振り回されてしまいました。好天時のロシアの空を飛ぶのは非常に楽しかったです。
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

フリープラクティス1、2では室谷さんとマルティン・ソンカさんがそれぞれ首位となる好調ぶりが見られました。フリープラクティス3ではペナルティがあり11位でした。

予選は1本目インコレクトレベル(ゲート通過時の主翼の傾きが10度を超える場合(水平失敗)のペナルティ)でペナルティにより2秒の加算がされ、56.464秒。2本目は57.847秒を記録し、9位となりました。

ラウンド14では、マット・ホールさんとの対戦。先にアタックした室谷さんは、インコレクトレベルペナルティで2秒加算、パイロンヒットペナルティで3秒が加算され、1:04.153秒を記録。

マット・ホールさんもパイロンヒットで3秒を加算されましたが、室屋さんのタイムを上回り、今大会はここで敗退。13位という結果となりました。

ポイントリーダーとして臨んだ今大会。これまで好調を持続する中で、予選で9位という結果だった室屋さん。

「2本目は、自分の感覚としては出来がよかったので、フィニッシュした直後は、これなら1本目の(ペナルティを除いた)タイムよりも、少し速いだろうと思っていたんです」

引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

飛んだ感じも悪くなく、機体の状態も特に悪いところはないものの、イメージとかけ離れたタイムが出たというところに、ミリ単位で操縦桿を操作し、1000分の1秒が勝敗を分かつエアレースの難しさ、厳しさが伝わります。

今大会の優勝は、ブダペスト大会(前大会)で優勝したカービー・チャンブリスさんが2大会連続優勝を飾り、今大会の15ポイントを加算しました。

総合ランキングは、カービー・チャンブリスさんが累計40ポイントで総合首位に躍り出ています。2位には39ポイントの室谷さん、3位は同じく39ポイントでマルティン・ソンカさん。4位は前大会で2位、今大会2位でもにつけたピート・マクロードさんが38ポイントと、僅差で4人がひしめき合っています。

13位という結果ではあったものの、今大会では雨によるレースへの影響が少なくなかったようです。ラウンド14のレース前、上空待機中には、レース後に着陸するポイントが霞むほどの雨が降っており、このまま引き返して着陸するという選択も考えるほどで、レースに集中することが難しい状態であったようです。

残すところあと3戦。次戦は9月2、3日のポルト大会(ポルトガル)です。よい天候の中で、本来の室谷さんの技術を発揮してもらいたいですね。

Go!  Yoshi!!

※8月5日、6日に富士スピードウェイで開催される、スーパーGTの第5戦、FUJI GT300kmRACEにスペシャルフライトを予定しています。GTのロングレースも室谷さんのフライトも見れますね。

 

第6戦 第6戦 9月2日・3日:ポルト(ポルトガル)
・結果 第6位 5ポイント(累計:44ポイント 総合第4位)


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

レース後のコメント

6位:室屋義秀

フライト自体には満足しています。ソリッドな内容でした。ですが、スタートゲート通過時のスピード調整は難しく、フリープラクティスもキャンセルしていたので、正しい設定を見出すのに苦労しました。ポルトは本当に美しいロケーションです。大観衆が集まってくれました。ファイナル4進出を逃したことはタイトル争いに大きな影響を与えると思いますが、様子を見守りたいと思います。ラウジッツではもっと良い内容が披露できると思います。グッドレースになるでしょう。
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

今大会ではレース前に大きなトラブルが発生します。ポルト入りの予選2日前に機体フレームの小さなひび割れが見つかりました。レース出場も危ぶまれる状態のトラブルだったところ、チームの垣根を超えた腕利きのエンジニアさんらの懸命の修復作業によって、予選前日の深夜に飛べる状態にまで仕上がりました。

フリープラクティス3を7位で終え、予選ではトップと0.780秒差の1:07.972秒(ノーペナルティ)で3位に付けました。

決勝、ラウンド14では予選12位のピーター・ポドランセックさんと対戦。予選では1:07.901秒1:07.972秒と2本揃えて安定したフライトを見せていた室谷さん。

「細かいライン取りの違いはありますが、やっぱり3回あるバーティカルターンがカギになるでしょうね。今日のデータを見てみないと分かりませんが、明日のラウンド・オブ・14からはたぶんもうちょっとタイムを詰められると思います」
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

と語ったとおり、1:07.819秒(ノーペナルティ)を記録し、ピーター・ポドランセックさんに勝利しました。

ラウンド8ではチャンピオンシップを争う、マルティン・ソンカさんとの対戦。同じ39ポイントで、室屋さんが2位、ソンカさんが3位であり、残り2戦とポイントを考慮すると、大事なレースになります。1位はチャンブリスさんで40ポイント、4位はマクロードさんで38ポイントと、1位から4位までが2ポイントの僅差でひしめき合っています。

結果は1:08.414秒で敗退。ソンカさんのタイムは1:07.991秒。このレースで室谷さんは、エアレースに参戦することになってから初めてとなるスタート時のスピード超過ペナルティを受け、1秒が加算されてしまったのです。この1秒が勝負を分けました。

これまで受けたことがないこのペナルティ。これは、このレースでの風の影響に加え、大会スプラクティス前に発生したトラブルや、チャンピオンシップを争うライバルたちのフライト状況など、様々な要因が重なったものではないでしょうか。

「ラウンド・オブ・14でのソンカのタイムがわずかとはいえ、(室屋のタイムより)前にいたので、スタートも含めてどこかで縮めなければいけないという気持ちがあったんでしょうね。自分でそれを感じてはいませんでしたが、知らず知らずのうちに少し力が入ってしまったのかもしれません」
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

 

ファイナル4では、ラウンド8で室屋さんに勝利したソンカさんが、1:07.229秒で優勝し、15ポイントを獲得、チャンピオンシップの首位になりました。2位には1:07.342秒の僅差でマクロードさんが入り12ポイントを獲得しています。

ワールドチャンピオンシップは残り2戦となり、1位にソンカさんで54ポイント、2位にマクロードさんで50ポイント、3位にチャンブリスさんで47ポイント、そして4位に室谷さんが44ポイントという状態です。

仮に残る2戦いを優勝すると30ポイント獲得し、合計77ポイント。ソンカさんが2戦ともに2位となった場合、24ポイント獲得で合計78ポイントとなるため、この時点での自力優勝ができなくなっています。

「まだまだ自分の足りない部分が、こういう形で結果に表れてしまう」と反省の弁を口にしたうえで、「でも、まだチャンピオンシップ争いに加われる範囲内にはいると思うので。日々精進して、足りないところを一個一個埋めていくしかありません」
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイ

とコメントを残しています。一歩一歩、念願のワールドチャンピオンに近づいているのは間違いありません。応援しています!

Go Yoshi!

スポンサードリンク

 

第7戦 9月16日・17日:ラウジッツ(ドイツ)
・結果 優勝 15ポイント(累計:59ポイント 総合第2位)


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

1位:室屋義秀

優勝できたので、もちろんとても満足しています。カザンとポルトは厳しい結果に終わりましたが、チームメンバーのおかげでしっかりと準備することができました。今シーズン、ワールドチャンピオン争いに絡めることは分かっていました。インディアナポリスへ向けたプランはシンプルです。スピーディにフライトして勝利するだけです。
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

前戦から2週間での開催となった今大会。室家さんは帰国せずスロベニアに滞在し調整をしていたようです。また、前大会でトラブルがあった機体フレームですが、再度ひび割れが発生し、修理時間が1週間必要になったことにより、その間は練習ができない状態でしたが、調整は順調に進んだようです。

「時間が短くなってしまった割に、機体の調整も進んだし、いいトレーニングができた」からだと室屋。「なんかちょっと”乗れている”感じがします。(優勝した第2戦の)サンディエゴのときのような雰囲気で飛べています」
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

 

フリープラクティスは、1が51.968秒(ノーペナルティ、トップと+0.823秒差)で8位、2は51.088秒(ノーペナルティ、トップと+0.385秒差)4位、3では50.004秒(ノーペナルティ、このタイムは今大会のすべてのセッションで最速となるタイムでした)で1位という結果です。

予選では50.400秒(ノーペナルティ、トップと+0.173秒差)を記録し3位。1位は50.227秒でマット・ホールさんでした。

決勝、ラウンド14の対戦は予選12位のフランソワ・ルボットさん。室屋さんは、ルボットさんのタイム、52.640秒を確認し、チャンピオンシップ上位との直接対決を考慮してタイム調整をしたところ、想定よりも遅くなってしまいヒヤヒヤしたということです。結果は52.048秒で勝利しましたが、その差0.592秒差でした。

「ライン取りを変えてしまうとリズムが崩れてしまうので、ベストラインからは外れずに、バーティカルターンのスピードだけを抑えることで1周0.5秒、トータルで1秒くらいタイムを落とす計算でした」

ところが、「想定していた以上にペースが落ちてしまい、遅すぎるのが分かったので、これはヤバいかなと思った(苦笑)」と室屋。実際にやってみると、タイムの”操作”は思った以上に難しかった。

中間ラップでは0.1秒以上もルボットに遅れ、まさかの敗退も心配された。どうにか最後は0.592秒差でルボットを上回り、ラウンド・オブ・8進出できたが、室屋自身、「もう0.5秒くらいは速いタイムのはずだった。こんなことは、あまりやらないほうがいい」と言い、引きつった笑いを浮かべるほど、冷や汗ものの勝利だった。
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

 

ラウンド8では、チャンピオンシップの3位にいるチャンブリスさんと対戦。50.772秒で0.626秒差をつけて勝利しました。

チャンピオンシップ1位のソンカさんと2位のマクロードさんもラウンド8で対戦し、うまい具合にチャンピオンシップ上位者が対決するレースとなりました。ソンカさんが勝ってファイナル4に進んでいます。

迎えたファイナル4。2番手のフライトの室屋さんは50.451秒で見事優勝を果たしました。今シーズン3勝目。プラクティスからファイナルまで、一貫して速さを見せつけ、室屋さんの強さを印象付けたのではないでしょうか。

ソンカさんは4番手にフライトし、室屋さんに0.513秒遅れの3位。2位には0.395秒遅れでホールさんが入りました。

ワールドチャンピオンシップの行方は、最終戦となる第8戦、インディアナポリス大会で決着します。

「トップ4には全員、(年間総合)優勝のチャンスがあるので、次にベストレースをした人が勝つことになるでしょうね。だから、インディアナポリスでの結果次第。ここまで来れば、みんな並んでいると言ってもいいし、一発勝負みたいなもの。その代わり、4位までは簡単に落ちちゃいますけどね」

そして、こんなにもあれこれと策をめぐらすレースはもうこりごりとばかりに、こう続けた。

「最終戦は機体の調整と自分自身のトレーニングと準備だけは十分にして、今回のレースみたいにあまり考えないで臨みます」
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

現在のワールドチャンピオンシップ順位は、1位がソンカさんで63ポイント、2位に室屋さんで59ポイント、3位はマクロードさんで56ポイント、4位はチャンブリスさんで52ポイントとなっています。

今シーズンの最終戦となるインディアナポリス大会(10月14日・15日、米国)、室屋さんのワールドチャンピオン獲得に向けて、みんなで応援しましょう!

Go Yoshi!

 

第8戦(今季最終戦) 10月14日・15日:インディアナポリス(米国)
・結果 優勝 15ポイント(累計:74ポイント 総合第1位)
総合優勝 ワールドチャンピオン獲得


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

1位:室屋義秀

ワールドチャンピオン獲得を狙っていましたが、今までで一番タイトなレースになりました。出遅れたのでかなり厳しい道のりになりましたが、なんとか優勝できました。素晴らしいと思いますし、モータースポーツの歴史に残ると思います。レースで優勝し、同時にワールドチャンピオンになれたのは本当に最高です。信じられませんね! コックピットから自分のタイム(トラックレコード)を確認した時は、計時システムが壊れていると思いましたが、現実のタイムでした。あのようなタイムは記録できないと思っていたので、何かが自分を後押ししてくれたんだと思います。ファンと家族、そして自分たちをサポートしてくれた全員に感謝したいです。
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

 

フリープラクティス1では1:07.873秒(スモークペナルティで+1秒)トップのドルダラーさんとは+3.700秒差9位。フリープラクティス2では1:05.913秒(水平失敗ペナルティ+2秒)を記録し、トップと+1.858秒差8位。フリープラクティス3では 1:06.367秒(ノーペナルティ)で、トップと+2.084秒差8位で終わっています。

予選1:07.732秒(ペナルティ2秒)でトップのマット・ホールさんと+3.583秒差11位で終えています。フリープラクティスと予選を終え、室屋さんの機体はエンジンのパワーが上がらず、思うように操縦できない状態であったということです。

「緊張がないと言えばウソになるかもしれないけれど、正直、そんなにない。(地元レースだった)千葉や(様々な駆け引きで勝負に出た)ラウジッツに比べれば、気持ちはかなり楽」というのが、偽らざる心持ちである。

「明日は風が今日までとは反対の向きになり、しかもかなり強くなりそう。誰にとっても難しいレースになり、波乱も起きそうなので、きちっと手堅く飛んでいけば十分に勝ち上がっていけるはず。フライトの感覚としては、(前回第7戦の)ラウジッツのときほど”乗れている”感じはありませんが、決して悪いわけではない。明日はもう少し気持ちのレースモードを強めていこうと思います」
引用元:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

迎えたラウンド14では、総合順位1位のソンカさんと対戦。この日は非常に風が強いコンディションでパイロンヒットが多く発生する中、先にフライトした室屋さんは、インコレクトペナルティ(水平失敗)により2秒が加算され1:06.134秒を記録します。マルティン・ソンカさんはパイロンヒットペナルティにより3秒が加算され1:07.866秒。0.268秒差で勝利しました。

ラウンド8ではミカエル・ブラジョーさんと対戦。先にフライトしたブラジョーさんは1:07.126秒でまとめるも、対する室屋さんは1:04.557秒(ノーペナルティ)と実力を示し勝利

いよいよやってきたファイナル4。今シーズン最後のレースであり、総合優勝がかかったレースです。ハンガーには今年、インディ500で優勝を飾った佐藤琢磨さんが前日の予選前から応援に駆けつけていました。

最初にフライトした室屋さんは、なんと、インディアナポリス・モーター・スピードウェイのコースレコードを1秒以上更新する1:03.026秒というスーパーラップを叩き出します。

続くマティアス・ドルダラーさんが1:05546秒、3番手のフアン・ベラルデさんは1:05.829秒といずれも室屋さんを大きく下回るタイム。そして、最終となる注目のマルティン・ソンカさんですが、1:07.280秒に終わりました。

このレースに勝利した室屋さんは15ポイントを獲得し、累計ポイントを74とし総合優勝を決めました。2位には室屋さんの親友で2016ワールドチャンピオンのドルダラーさんが入り、3位はベラルデさんとなっています。

総合順位は、74ポイントでワールドチャンピオンに輝いた室屋さん、2位に70ポイントでソンカさん、3位は56ポイントでマクロードさんとなっています。


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

最終戦に勝利して見事今季4勝目、そしてレッドブル・エアレースチャンピオンシップ2017において総合優勝を果たし、世界最高パイロットとなるワールドチャンピオンのタイトルを獲得しました。

室屋義秀という偉大な日本人パイロットの名は、歴史に深く刻まれるとともに、後世に語り継がれることになります。


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

どんな状況においてもレースに対し常に真摯に取り組む姿勢があり、素晴らしいレース展開を見せていただき、大きな感動と勇気をありがとうございます。ホームベースである福島、故郷の奈良、そして日本の誇りです。

アムロ・レイに憧れてグライダーで空を飛び始めた18歳の青年が、アクロバット飛行の第一人者である故アンディ・ガニエさんの下でトレーニングを積み、航空スポーツが盛んではない日本において、ひたむきに向き合って歩いてきた道。

世界のエリートパイロットがひしめき合うレッドブルエアレースに2009年から正式参戦し、試行錯誤し多くのトレーニング、レースを積み重ねたものがあったことと、チームクルーや関係者、ファン、そして家族の支えがあって勝ち取れたワールドチャンピオン。


出典:Red Bull Air Raceオフィシャルサイト

「夢は操縦技術世界一。夢は叶うというより、叶うまでしつこくやるだけ。」

そう語った室屋さんの言葉が今、胸に甦ります。

それでは、凱旋後のスケジュールをチェックしていきましょう!

11月12日(日) かさおかポルダーフェスティバル2017 笠岡ふれあい空港

⇒アクロバットフライト(午前午後各1回)、トークショー、ブース出展

●11月19日(日) 航空自衛隊岐阜基地航空祭 岐阜基地

⇒アクロバットフライト

●11月25日(土) FLY AGAIN  TSUTIURA2017 霞ヶ浦総合公園

⇒アクロバットフライト(午前午後各1回)、トークショー、ブース出展

※予備日として11月26日(日)

室屋さんのフライトを見ることができるせっかくの機会です。皆さんで行ってみましょう。